親を自殺に追いやる子供

虐待とは、繰り返しあるいは習慣的に、暴力をふるったり、冷酷・冷淡な接し方をすることである。

具体的な内容は様々で、肉体的暴力をふるう、言葉による暴力をふるう(暴言・侮辱など)、いやがらせをする、無視をする、等の行為を繰り返し行うことをいう。


身体的虐待

対象に身体的暴力を加える
心理的虐待 (精神的苦痛)
対象に心理的暴力を加える

性的虐待

対象にセクハラをしたり、性的暴力を加える

経済的虐待(金銭的虐待)

対象に金銭を使わせない、無心する・奨学金を勝手に使う(成長した子供・高齢者に多い)

ネグレクト(養育放棄・無視)

対象に必要な養育を提供しない、小学生ぐらいになるとお金だけ渡すこともある

教育虐待

子供の意思に反して塾や習い事漬けにし、反発・結果を出せないと虐待する:他の虐待においても、躾と称して加えるケースも多い

夫婦喧嘩も虐待になるというのを最近知りました。

それはさておき、「親を自殺に追いやる子供」が増えているそうです。


これからお話することを想像しながら読んでみてください。


あなたは、ご主人と思春期(中高生)の子供を持ったお母さんです。

子供は思春期のためか、絶対あなたの言うことを聞きません。

「宿題しなさい!」「勉強しなさい!」「片付けなさい!」

毎日叱り疲れています。

「あなたからも何か言ってよ!」

それに対しご主人は

「お前がそんなに頭ごなしに叱りつけるからますますやらないんだ!」

と言われ、落ち込みます。

そんなある日、一本の電話が。

「こちら〇〇学校ですが、オタクのお子さんが虐待されていると相談を受けたのですが…」

思いもよらない電話に驚きを隠せません。

「証拠もあるんです!」

聞くと子供には無数のアザと傷跡があるという。

すぐに学校へ駆けつけたが、あなたは身に覚えがない。

自分でやったのか、お友達がしたのかわかりません。

そこにはご主人の親御さん、自身の親も駆けつけていた。

「今朝ね、孫からあなたに虐待されてるって電話が来たのよ。そしたら学校からも連絡が入って…」

「あなたどういうつもりなの?!こんな可愛い孫に虐待だなんて!」

そこにはシクシク泣く子供と、担任の先生、教頭、そして校長先生もいた。

「児童相談所に連絡を!」

校長先生が言った。

「待ってください。母は悪くないんです。悪いのは私なんです。」

子供は泣きながら言った。

「あなた、自分のしたことがお分かりですか!しかもお子さん、あなたを庇っている!」

担任の先生は言います。

四方八方から鋭い目線が突き刺さります。

しばらくしてご主人が到着。

「あー、こいつね、私のいる前でもこの子を叱り飛ばしてたんですよ。私も何度もやめろって注意してたんですけど、まさか私の見えないところで体罰までしていたなんて。」

「私はしてない…」

「黙れ!謝れ!」

校長先生が最後に口を開き

「児童相談所には報告します。今後は児童相談所の指示に従ってください。」

その日は帰れることになりましたが、ご主人からは

「出て行け!離婚だ!」

自身の親にも

「あなたの帰る場所はありませんよ!」

と言われてしまいます。

誰もあなたをわかってくれない。

子供はご主人の影に隠れてニヤリとあなたを見ました。

「逃げ出したい!」

そう思ったあなたは自殺を決意してしまいます。

幸い一命は取り留めました。

「いっその事死んでしまいたかった。」

あなたは思います。

その後、児童相談所から警察に連絡がいき、警察署で事情聴取されることになりました。

警察署でも攻め立てられます。

「私はモンスターを産み育ててしまった。あの子はこれからどうなってしまうの?」

結局あなたは逮捕されることはありませんでしたが、ご主人から一方的に離婚を突きつけられ、それに応じました。

現在は精神病院に入院中です。


これは実際にあった、ある方のお話です。

もしあなたならどう考えますか?

私は心理カウンセラーですが、この方と同じ道を歩んでしまったかもしれません。

そして、この方にお声がけするならばと考えたのですが、いい言葉が浮かびませんでした。


奈良県庁が発表している「上手な叱り方」を見つけました。下の画像です。

子供はこんなに素直に言うことを聞かないし、そもそもNGパパやママって何でしょう?

優しく言うパパやママが良いとは限りません。

「ダメなものはダメ」と教えることによって、どうしてダメなのかと考えるようになります。


子育てにマニュアルはないと思っていました。

しかし最近では「新しい生活様式」を初め、虐待の観点から「子育て」がマニュアル化されつつあります。

冒頭にも書きましたが、「夫婦喧嘩」が虐待になるというのも、私はイマイチよく分からないのです。

子供の前でしないようになると、見えないところでするようになる。

それは子供も同じなんです。

親も子供も家で演じるようになる。

子供は家でも学校でも「いい子」を演じ、そのストレスから「いじめ」や「非行」に手を染めてしまうケースも増えてくることでしょう。

子供は大人の嘘を見抜く力があります。

表立った夫婦喧嘩がなくとも「なんかあったんだな。」と感じ取ります。

「どうしたの?」と聞くと「なんでもないの。」と親が言う。

だから子供も何も言わなくなるのです。

あからさまに夫婦喧嘩をしろと言っているわけではありません。

喜怒哀楽の「喜楽」しかない人生なんて有り得ませんし、怒ったり哀しんだりした場合、自分とどう向き合えるかが大切になってきます。

それを親が封じ込め、子供に教えないことこそ「虐待」ではないのかと思います。


今一度「子育て」について「夫婦」について考える時なのかもしれません。

マニュアル本がないからこそ「考える力」を身につけましょう。

情報を鵜呑みにせず、一旦考えましょう。

「どうしてなのか」と。

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