「天使」は春を待たずに…

生まれた瞬間から腎臓障害と闘い続けた岡本泉ちゃん。

6回に及ぶ大手術を耐えたその小さな命は、3年と8か月で天に召された。

神戸市の岡本庄平さんの次女・泉ちゃんは、お父さんから腎臓移植手術を受けた4日後の2月28日、容態が急変し、3才8か月で天国へ旅立った。

愛くるしい笑顔と決して「痛い」と泣かない健気さで、岡本家のみならず病院でも「天使」と呼ばれていた泉ちゃん。

数知れぬ注射、透析、手術を耐えぬいた小さな魂はいま、痛みから解放され、夢だった野や山で自由に遊んでいることだろう。

当時、主人の娘の泉ちゃんが週刊誌に載った時の紙面がありましたので、紹介させてください。

東京の病院に入院している時、泉ちゃんは「泉ちゃん、神戸からきてんねん。元気になって神戸に帰るねん。」と言っていたそうです。

アンパンマンが大好きで、主人の岡本庄平はフレーベル館に手紙を書き、是非やなせたかしさんとコンタクトを取りたいと思いました。

しばらくして病院にやなせたかしさんが来てくださったそうです。

やなせさんは泉ちゃんにアンパンマンの絵を書いて見せました。

「おっちゃん、アンパンマン上手やな。」

それがやなせさんに対する最初で最後のメッセージでした。

3歳なのに、1歳の体の大きさにしかなれなかった泉ちゃん。

お父さんの岡本庄平から腎臓移植をしますが、天使へと旅立ってしまいました…。

主人の中では今でも泉ちゃんは生きています。

私もなぜかたまに、家で泉ちゃんの気配を感じることがあるのです。

座ってドラえもんやクレヨンしんちゃんのアニメを見ています。

だから私も一緒になって見ています。

私も娘を1歳2か月で亡くしました。

原因不明と言われましたが、救急車で運ばれて、１週間後に亡くなりました…。

今日はなんでだろう。

泉ちゃんや亡くなった私の娘が近くにいるようで、ドラえもんを見ながら思い出してしまいました。