祖母からの日記帳 5
#祖母からの日記帳 の続きです。
昭和56年2月26日、貴女のお父さんは仕事もないのにお母さんを気のみ気のまま電話で連れ出してしまいました。お母さんは大学を中退する事になりました。
それから一年近くお父さんとお母さんは私達の家には連絡もないままに姿を見せなかったのです。でも長崎のお婆さんはお父さんやお母さんの住所を知っていました。というより、何にも出来ないお父さんは、お母さんを連れ出してみたもののどうすることも出来ず長崎のお婆さんに頼んで仕事をする事を条件に、佐世保へ連れ出して生活をさせていたのです。でももともと仕事をする事を嫌いなお父さんはどの仕事も長続きせず、結局は長崎のお婆さんの家の近くへ帰りお婆さんの御世話になり生活をする事になりました。
貴方が産まれた事を聞いたのは昭和56年12月24日午後四時でしたが、お父さんから女の子が産まれましたと電話がありました。住所は教えて呉れませんでした。
その間昭和56年7月10日、私達親には相談もなく結婚届を出しておりました。
20才を過ぎれば二人の合意で結婚出来ますので。
貴方が産まれる前…そうお母さんが行方不明になってからも周りの人々がいろいろ協力してお母さんの居所を知らせて呉れましたが判らず家を探し出したのは貴方が産まれてからでした。
続きます…。
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